ディナゲスト(ジエノゲスト)服用中の妊娠確率と避妊効果|排卵や妊娠の可能性を医師が解説
「ジエノゲストを服用中でも妊娠することはある?」「避妊効果はあるの?」「性行為をしても大丈夫?」
こうした疑問を持つ方は少なくありません。
ジエノゲストは子宮内膜症や月経困難症の治療薬として使われるホルモン製剤で、服用中は原則排卵が抑えられるため結果的に妊娠の可能性は低くなるとされています。
しかし、避妊薬(ピル)とは異なり、避妊を目的とした薬ではありません。
そのため、「中出ししても妊娠しない」とは限らず、服用状況やタイミングによっては妊娠のリスクが残る場合もあります。
この記事では、
「ジエノゲスト服用中の妊娠確率」
「避妊効果の有無」
「性行為の注意点」
を、医師監修のもとで医学的根拠に基づき分かりやすく解説します。
もし避妊を確実にしたい場合や妊娠の不安がある場合は、早めに婦人科へご相談ください。
受診希望の方は下記より受付の上、当院までお越しください。
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子宮内膜症治療薬、月経困難症治療薬「ジエノゲスト」とは?
ジエノゲスト1.0mg(Dienogest)は、子宮内膜症や子宮腺筋症の治療に用いられる黄体ホルモン(プロゲステロン)製剤です。ジエノゲスト0.5mgは月経困難症治療に用いられます。
「ディナゲスト錠」「ジエノゲスト錠」などの商品名で処方され、女性ホルモンのエストロゲン分泌を抑えることで、子宮内膜組織の増殖や炎症を抑える働きをします。
この薬は避妊を目的とするものではなく、主に痛みや月経量の軽減、病変の進行抑制を目的として使用されます。
服用により排卵が抑制されることがありますが、あくまで「副次的な作用」であり、避妊薬とは異なります。
ジエノゲストとピルの違い
ジエノゲストと低用量ピル(経口避妊薬)は、どちらもホルモンを調整する薬ですが、目的と作用が異なります。
| 比較項目 | ジエノゲスト | 低用量ピル |
| 主な目的 | 子宮内膜症・子宮腺筋症の治療・月経困難症治療 | 避妊、月経周期のコントロール |
| 含まれるホルモン | プロゲステロン(黄体ホルモン)のみ | エストロゲン+プロゲステロン |
| 排卵抑制 | 多くの例で起こるが個人差あり | 確実に抑制(高い避妊効果) |
| 妊娠可能性 | 排卵抑制されることもあるが完全ではない | 適切に服用すれば99%以上避妊可能 |
つまり、ジエノゲストには明確な避妊効果はありません。
服用中でも排卵が起きるケースがあり、避妊を希望する場合はコンドームなどを併用する必要があります。
ジエノゲストの内服方法と服用期間、治療費
ジエノゲストは、1日2回(12時間に1回1錠)、決まった時間に継続して服用するのが基本です。
服用を中断するとホルモンバランスが崩れ、不正出血の頻度が増加する場合があります。
服用期間
- 子宮内膜症の場合:妊娠希望する1ヶ月前もしくは閉経まで
- 子宮腺筋症の場合:妊娠希望する1ヶ月前もしくは閉経まで
- 月経困難症の場合:妊娠希望する1ヶ月前もしくは閉経まで
治療費の目安(保険適用3割負担)
下記はジエノゲストについての料金です。
・ジエノゲスト0.5㎎
1ヶ月あたり約2,000円
3ヶ月あたり約3,000円
・ジエノゲスト1㎎
1ヶ月あたり約2,100円
3ヶ月あたり約4,000円
※初診料等込み、院内処方の場合
ジエノゲストを服用していても妊娠する可能性は何%?
ジエノゲストには明確な避妊効果はありません。
排卵を抑えることが多いものの、完全に排卵を止める薬ではないため、服用中でも妊娠する可能性はゼロではありません。
臨床データとして明確な「妊娠確率(%)」は公表されていませんが、以下のような報告があります。
- 一部の症例で排卵が確認された例がある(排卵抑制率は個人差あり)
- 服用中に月経様出血があっても排卵の有無とは関係しないこともある
そのため、妊娠を望まない場合は避妊具の併用(コンドームなど)が推奨されています。
また、服用を中止した場合は数週間~数か月で排卵・月経が再開し、妊娠が可能になります。
ジエノゲストによくある副作用とは
ジエノゲストは比較的安全性が高い薬ですが、ホルモンバランスの変化により副作用が出ることがあります。
主な副作用
- 不正出血・月経量の減少
- 頭痛、めまい
- 乳房の張り・違和感
- 体重増加、むくみ
- 気分の変化、イライラ感
これらは服用開始1~3か月以内に多く見られ、体が慣れるにつれて軽減することがほとんどです。
ただし、出血が長く続くなどの症状がわずわらしい場合は、早めに医師へ相談してください。
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ジエノゲストの服用が向いている方
ジエノゲストは、以下のような方に適した治療薬です。
- 子宮内膜症・子宮腺筋症と診断された方
- 月経痛が強く、鎮痛薬ではコントロールが難しい方
- 手術後の再発予防を希望する方
- エストロゲンを含む薬(ピルなど)が使えない方(血栓リスクなど)
一方で、妊娠を希望している方や避妊目的の方には適していません。
ジエノゲストは排卵を抑えることがあるため、服用中は妊娠しにくい傾向がありますが、避妊薬としての使用は想定されていません。
服用を開始・中止する際は、妊娠希望の有無やライフプランに応じて医師に相談することが大切です。
ジエノゲスト服用中の性行為,避妊効果,妊娠の可能性についてのよくある質問
女性特有のお悩みをQ&A形式(よくある質問FAQ)でご紹介します。
相談者👩
月経困難症のため、ディナゲスト0.5mgを8月から服用中です。9月下旬に中出しをしてしまいました。私の場合、妊娠している可能性はありますか?また、ディナゲストに避妊効果はあるのでしょうか?
ドクター🏥
ディナゲスト0.5mgでもきちんと服用を継続していれば避妊効果はあります。ただし、避妊としての使用は推奨されておりません。
どうしても不安な時は超音波検査を受けて避妊効果が維持されているかチェックしてもらいましょう。
ゴム無しの挿入は感染リスクが増えます。子宮頸癌と一緒にクラミジアなどの感染症も診てもらって下さい。
▶[引用:【池袋クリニック無料医療相談掲示板(婦人科)】より]
様々なシチュエーションにより、様々な不安があるかと思います。 同じグループクリニックの【池袋クリニック無料医療相談掲示板(婦人科)】を引用し、同じようなお悩みやご不安を抱えている方の参考になれば幸いです。
留意点
池袋クリニック無料医療相談掲示板(婦人科)に記載されている内容は、診断・治療に置き代わるものではありませんので、この点を十分ご理解いただき、以下の事項ご確認のうえ、参考にしてください。
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