ミニピルを導入した背景

平成26年初旬より、ヤーズ配合錠の血栓死亡例報道を受けて、各医療機関でOC/LEP製剤の処方基準が厳しくなりました。

【OC】 Oral Contraceptive
一般的にピルまたは低用量ピルといわれ、平成11年9月より日本でも認可された経口避妊薬です。

【LEP】 Low dose estrogen progestin
低用量(EE0.02~0.04mg)の卵胞ホルモンと 黄体ホルモンの両者が含まれる合剤です。(ルナベル配合錠LD、ルナベル配合錠ULD、ヤーズ配合錠、等)

当院では、慎重に適応を見極め、ある程度リスクがあると思われる40歳代にも積極的に処方を続けておりましたが、定期的な検診も含めてチェックをしていた事もあり、幸い死亡例等の重大な副作用は出ておりません。

でもそれはたまたま運が良かっただけなのかもしれません。

ただ、各医療機関で機械的に40歳以上の方には処方をしないなど、過度の対応や規制をする施設が相次ぎ、その結果当院において40歳代のピル服用既往のある方が自分の体を守る事が出来ず、人工妊娠中絶手術を受けるという症例が数例続く事になりました。

確かに40歳代の方にOC/LEP製剤を処方する事は慎重にしなければなりませんが、避妊が必要な方が結局男性に委ねるしかない選択は避けなければなりません。

そこで当院では世界では当たり前の様に処方されている黄体ホルモン単剤(ミニピル)に着目し平成27年5月より処方を開始しました。

現在、OC/LEPが処方出来ない方の避妊方法として国内では子宮内に避妊具を入れる子宮内避妊システム(IUS)ミレーナがありますが、それと並行してミニピルの選択肢が増える事は日本の女性にとって安心材料が増える事となり、より多くの望まない妊娠を防ぐ事が出来ると考えております。

又ピルと同等に子宮内膜症への治療効果や子宮体癌の予防効果も期待出来ると考えております。

ミニピル処方対象

下記に当てはまる方は血栓症リスクが増加しやすい為、ミニピル処方の対象となります。

  • 喫煙者(35歳以上で1日15本以上)
  • 重症の高血圧症
  • 前兆を伴う片頭痛がある
  • もともと血栓を起こしやすい
  • 心臓の疾患(心臓弁膜症の一部)等
  • 40歳以上
  • 肥満(BMI30以上)

その他、医師が判断しミニピルの適応と思われる方が対象となります。

ミニピルの効果・飲み方について

ミニピルは、生理の始まった日から飲み始め、毎日同じ時間に1日1錠を服用します。月経のもととなる子宮内膜が薄く保たれ、出血は偽薬(休薬)期間中に起こります。 出血量は少なくなるか、出ないこともあります。

当院では、ミニピルとして、海外で広く使われているセラゼッタと、国内で初めて承認されたスリンダ錠の2種類を取り扱っています。

 【セラゼッタの特徴】
 ・休薬期間をとらず毎日服用
 ・1シートを終えたら次のシートの服用を開始する
 ・服用中は月経のもとである子宮の内膜が薄く保たれるため、毎月の定期的な出血はなくなる

 【スリンダ錠の特徴】
 ・24日間実薬を服用し続けて4日間偽薬を服用(合計28日分で1シート)
 ・1シートを終えたら次のシートの服用を開始する
 ・出血は偽薬(休薬)期間中に起こりますが、 出血量は少なくなるか、出ないこともある

ミニピルは、毎日同じ時刻に確実に服用することが重要です。
3時間以上ずれると、ミニピルの効果が失われてしまい、避妊していない時と同じように妊娠する可能性があります。また、不正出血の原因にもなるため、アラームを利用するなどして、正確な時間管理を行うようにしましょう。

ミニピルは、避妊を継続したい期間はずっと飲み続ける必要があります。必ず、医師の指示に従って服用するようにしてください。

費用(保険適用外ピル:自費ピル)

避妊目的なので自費処方となります。ご興味のある方はいつでも良いのでお気軽にご相談にいらしてください。

1ヶ月セラゼッタ3,400円(税込)/スリンダ錠3,600円

※初回のみ、相談料・処置料(3,200円(税込み))が別途かかります。