LSIL(軽度異形成の疑い)とは?子宮頸がんとの違いと自然治癒の可能性を医師が解説|性行為はしても大丈夫?

「検診で“LSIL(軽度異形成の疑い)”といわれたけれど、これはがんなの?」「性行為はしても大丈夫?」「自然に治るの?」
 ——そう感じて不安になっている方は少なくありません。

LSILは、子宮頸部の細胞に軽い変化が見られる状態であり、がんではありません。

 多くの場合、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染による一時的な変化で、半年〜1年ほどで自然に治るケースが多いとされています。

この記事では、

・LSILと子宮頸がんの違い
・LSILが起こる原因と治療方針
・性行為はしてもいいのか
・自然治癒や再発を防ぐポイント

を、婦人科医監修のもとでわかりやすく解説します。

不安を放置せず、正しい知識と経過観察で、あなたの体を守りましょう。

※LSILの経過観察・HPV検査・ワクチン相談に対応しています。

子宮頸がんとは?

子宮頸がんとは、子宮の入口(子宮頸部)にできるがんで、女性特有のがんの中でも比較的若い世代に多く見られます(近年急増しています)。

 主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。

HPVは性的接触を介して感染することが多く、感染自体は珍しいものではありません。

多くの女性が一度はHPVに感染しますが、ほとんどの場合は免疫の働きによって自然に排除されます。

しかし、一部の人ではウイルスが長期間体内に残り、子宮頸部の細胞に異常を起こしてがんに進行することがあります。

子宮頸がんの原因

子宮頸がんの主な原因は、高リスク型HPV(ヒトパピローマウイルス)感染です。

性交渉を通じて感染し、感染そのものは一時的なことが多いですが、長期間ウイルスが排除されないと細胞変化を引き起こすことがあります。

喫煙、免疫力の低下、長期のピル服用、他の性感染症の併発なども、HPVの持続感染リスクを高める要因です。

HPVの型

HPVには100種類以上の型があり、そのうち発がん性のある「高リスク型HPV」は13種類ほどとされています。
特に、HPV16型・18型は子宮頸がんの約70%を占めるといわれています。

一方で、HPV6型・11型などの「低リスク型」は、尖圭コンジローマ(性器にできるいぼ)の原因となりますが、がん化することはほとんどありません。

💡HPV感染=がんになるわけではなく、ほとんどは自然治癒する点を覚えておきましょう。

子宮頸がん「性行為のやりすぎでなる」は本当か?

インターネット上では「性行為のやりすぎで子宮頸がんになる」といった誤った情報も見られますが、
 これは正確ではありません。

子宮頸がんは、性行為の回数ではなく、HPV感染の有無や持続感染が関係します。

 つまり、「性行為そのもの」ではなく、「HPVに感染する機会があるかどうか」がポイントです。

パートナーが1人でもHPVを保有していれば感染は起こり得ます。

そのため、「性行為が多い=がんになる」ではなく、誰でも感染リスクがある病気と理解することが大切です。

LSILと子宮頸がんとの関係

LSIL(軽度扁平上皮内病変の疑い)は、子宮頸がんの「前がん状態」ではなく、細胞に軽い異常がある状態を指します。

細胞診(子宮頸がん検診)の結果で「LSIL」と出た場合、がんの初期ではなく、HPV感染による一時的な変化であることが多いです。

多くのケースでは、半年〜1年以内に自然に正常に戻るとされています。

そのため、すぐに治療が必要なわけではなく、まずは精密検査で診断し、その後定期的な再検査で経過をみることが基本方針です。

コルポスコピーによる精密検査の結果CIN1(軽度異形成)、CIN2(中等度異形成)と診断されたらHPVジェノタイプ検査を施行し、リスク判定(再検査時期の決定)を行います。

LSILを発症する原因

LSILの主な原因はHPV感染です。

HPVは性的接触によって感染し、一時的なウイルス感染が細胞の軽い異常を引き起こすことがあります。

通常は、免疫機能によって自然にウイルスが排除され、細胞も正常に戻ります。

しかし、喫煙やストレス、睡眠不足、免疫低下などがあると、ウイルスが体内にとどまり、異常が長引く場合があります。

💡ポイント:
 LSIL=「がんが始まっている」ではなく、「感染によって細胞が少し変化しているだけ」の段階です。

LSILと診断されたらどうすればいい?治療法は?

LSILと診断された場合、まずは過度に不安にならないことが大切です。

診断されたらまずはコルポスコピー下組織診施行。その後結果により、3〜6か月後に再検査(細胞診やHPV検査)を行い、自然に治るかどうかを確認します。

主な経過観察の流れ

  • 経過観察(3〜6か月後)
     → 正常化していればそのまま経過観察終了。
  • 異常が続く or 悪化
     → コルポスコピー検査(拡大鏡で子宮頸部を観察)
    ※婦人科を標榜している医療機関でも、コルポスコピー検査を行っていないところも多くありますので事前に確認しましょう。(当院は実施可能です)
  • 中等度異形成以上の場合
     → 蒸散術や円錐切除などの治療を検討。
    ※当院では蒸散術の他、通常経過観察となるCIN1・CIN2の方に対してのフェノール療法+免疫療法も提供しています。

性行為はしても大丈夫?

基本的には、LSILの段階で性行為をしても体への大きな影響はありません。

ただし、HPV感染が関係しているため、感染の拡大や炎症の悪化を防ぐためにも、経過観察期間中はコンドームの使用を推奨します。

 痛み・出血などの症状がある場合は、性交を控えましょう。

子宮頸がんの検診後に注意すること

検診後に軽い出血やおりものの変化が見られることがありますが、1〜2日で落ち着く場合は問題ありません。

ただし、次のような症状がある場合は婦人科への相談が必要です。

  • 出血が3日以上続く
  • 下腹部の痛みが強い
  • 黄色・茶色のおりものが増える
  • 発熱を伴う

また、LSILと診断された場合は、医師の指示に従い再検査を忘れないことが大切です。
多くの方が1年以内に治癒しますが、検査を怠ると、異常が進行してしまうリスクもあります。

子宮頸がんの予防法と治療法

予防法

  • HPVワクチンの接種
     → 子宮頸がんの原因となる高リスク型HPVの感染を予防できます。
  • 定期的な子宮頸がん検診
     → 早期発見・早期治療につながります。
  • 禁煙・免疫力の維持
     → 持続感染を防ぐ生活習慣が大切です。当院では免疫力を高める治療として、腟乳酸菌サプリメントの内服、高濃度ビタミンC点滴の併用を推奨しております。

治療法

  • LSIL(軽度異形成):経過観察
  • HSIL(中等度~高度異形成):蒸散術や円錐切除などの外科的治療
  • フェノール療法(軽度異形成、中等度異形成のみ対象)
  • がんに進行している場合:手術・放射線治療・抗がん剤など

子宮頸がん検診後によくある質問

子宮頸がんに関するお悩みをQ&A形式(よくある質問FAQ)でご紹介します。

Q:LSILはがんなのですか?
A:いいえ、がんではありません。細胞に軽い異常があるだけの状態で、多くは自然に治ります。

Q:LSILが治った後も再発しますか?
A:再感染や持続感染で再発することがあります。当院では、HPV再発抑制対策として、腟乳酸菌サプリメントや高濃度ビタミンC点滴の免疫療法をオススメしています。また、HPVワクチンや検診の継続が予防につながります。


Q:性行為は再開していいですか?
A:症状が安定していれば可能です。再検査の結果を確認してから医師に相談しましょう。

Q:子宮頸がん検診で、検査所見が「LSIL(軽度病変あり)」でした。判定は、3ヶ月後経過観察とありますが、婦人科を受診するのは今すぐよりも、少し時間を置いて受診したほうが良いのでしょうか?
A: 通常LSILは要精密検査です。3ヶ月経過を見てもいきなり浸潤がんになる事はないとは思いますが、通常経過観察にはしないですね。コルポスコピーという拡大鏡で狙って組織を取る検査が必要です。その結果で病変の進行状態を確認したりします。

当院ではその精密検査ができますが、子宮頸がん検診をしている婦人科でも、その精密検査ができない施設も多いので、ホームページの見た目に騙されずにきちんと精密検査ができる医療機関を受診してご相談ください。

まとめ

LSILは「がんではなく、一時的な細胞の変化」であることがほとんどです。 適切な経過観察と生活習慣の見直しで、自然に治癒するケースが多いです。

経過観察が不安な方はフェノール療法+免疫療法の併用を検討しましょう。

ただし、異常が続く・不安がある場合は、早めに婦人科を受診しましょう。


↓子宮頸がんが心配な方はこちら↓

留意点

池袋クリニック無料医療相談掲示板(婦人科)

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