子宮頸がん検診でひっかかる確率は?要精密検査になる割合と原因を医師が解説

子宮頸がん検診の結果で「要精密検査」や「再検査」と言われると、「がんの可能性があるのではないか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

実際には、子宮頸がん検診でひっかかる確率は約1〜3%程度とされており、その多くはHPV感染による一時的な細胞の変化や炎症などが原因で、必ずしも子宮頸がんが見つかるわけではありません。

子宮頸がん検診は、がんそのものを見つけるだけでなく、がんになる前の段階(前がん病変)を早期に発見することを目的とした検査です。

そのため、検診で異常が見つかった場合でも、早期の段階で適切な対応ができる可能性があります。

この記事では、

  • 子宮頸がん検診でひっかかる確率
  • 要精密検査になる割合
  • 検診で異常が見つかる主な原因
  • 検査結果の見方や精密検査の内容

について、わかりやすく解説します。

子宮頸がん検診の結果に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

子宮頸がん検診とは?

子宮頸がん検診とは、子宮の入り口にあたる「子宮頸部」の細胞を採取し、がん細胞や前がん病変の有無を調べる検査です。

子宮頸がんは初期の段階では自覚症状がほとんどないことが多いため、症状がない場合でも定期的に検診を受けることが大切です。

子宮頸がんの主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスへの感染です。

HPVは性交渉の経験がある多くの女性が一度は感染する可能性があるといわれており、定期的な検診によって早期に異常を発見することが重要とされています。

子宮頸がん検診では、子宮頸部細胞診という検査を行い、細胞の状態を顕微鏡で確認することで異常の有無を調べます。

子宮頸がん検診でひっかかる確率は?

子宮頸がん検診では、子宮頸部の細胞を採取して異常の有無を調べます。

検査の結果、「要精密検査」や「再検査」と判定されることがありますが、必ずしも子宮頸がんであるとは限りません。

実際には、軽度の細胞変化や一時的な炎症などが原因で検診にひっかかるケースもあります。

子宮頸がん検診で要精密検査となる割合

子宮頸がん検診の結果で「要精密検査」と判定される割合は、一般的に約1〜3%程度といわれています。

つまり、100人が検診を受けた場合、そのうち数人が追加の検査をすすめられる可能性があります。

ただし、この段階では「子宮頸がん」と診断されているわけではなく、細胞の状態をより詳しく確認するために精密検査が必要と判断されている状態です。

ひっかかったからといって必ずがんではない

子宮頸がん検診で異常が指摘された場合でも、実際にがんが見つかるケースは多くありません。

多くの場合は、HPV感染による細胞の一時的な変化や軽度の異形成などが原因です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)は比較的ありふれたウイルスで、性交経験のある女性の多くが一度は感染するといわれています。

感染しても、多くの場合は免疫の働きによって自然に消失することが知られています。

軽度異形成などの前段階で見つかることが多い

検診で異常が見つかった場合でも、がんになる前の段階である「前がん病変(異形成)」で発見されるケースが多いとされています。

この段階で適切に経過観察や治療を行うことで、がんへの進行を防ぐことが期待できます。

子宮頸がん検診は、このような前段階の異常を早期に発見するために行われる重要な検査です。

精密検査を受けることが大切

検診結果で「要精密検査」と判定された場合には、医師の指示に従って精密検査を受けることが大切です。

精密検査では、コルポスコピー検査や組織検査などを行い、子宮頸部の状態を詳しく確認します。

早期に検査を受けることで、必要な対応を適切なタイミングで行うことができます。

不安に感じる場合でも、自己判断で放置せず医療機関で相談するようにしましょう。

子宮頸がん検診でひっかかる5つの原因

子宮頸がん検診では、子宮頸部の細胞を採取して顕微鏡で観察し、細胞の異常がないかを確認します。

検査結果で「要精密検査」や「再検査」と判定される場合には、さまざまな原因が考えられます。

必ずしも子宮頸がんが見つかったというわけではなく、炎症や一時的な細胞変化などが影響している場合もあります。

ここでは、子宮頸がん検診で異常が指摘される主な原因についてご説明します。

HPV(ヒトパピローマウイルス)感染

子宮頸がん検診で異常が見つかる原因として最も多いのが、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染です。

HPVは主に性行為によって感染するウイルスで、子宮頸がんの発症に関係しているとされています。

HPVに感染すると、子宮頸部の細胞に変化が生じることがあります。

この細胞の変化が検診で検出されることで「異常」と判定される場合があります。

ただし、HPV感染は比較的ありふれたもので、多くの場合は免疫の働きによって自然に消失します。

必ずしもがんにつながるわけではありません。

子宮頸部の炎症

腟炎や細菌感染などによって子宮頸部に炎症が起こっている場合も、検査結果に影響することがあります。

炎症によって細胞の形や状態が一時的に変化するため、細胞診で異常として判定されることがあります。

炎症が原因の場合には、治療や経過観察によって細胞の状態が正常に戻ることもあります。

細胞の軽度異形成

子宮頸がん検診では、細胞が正常とは少し異なる状態になっている「軽度異形成」が見つかることがあります。

これはがんではなく、細胞が変化し始めている段階を指します。

軽度異形成の多くは自然に改善することもありますが、場合によっては経過観察や追加検査が必要になることがあります。

検診によってこの段階で発見できることが、子宮頸がんの予防につながります。

検体の状態による影響

子宮頸がん検診では、子宮頸部から採取した細胞を検査しますが、採取された細胞の量が少ない場合や状態が不十分な場合には、正確な判定が難しくなることがあります。

このような場合には「判定不能」や「再検査」となることがあり、再度細胞を採取して検査を行うことがあります。

ホルモンバランスの影響

女性の体はホルモンバランスの変化によって子宮頸部の細胞状態が変わることがあります。

例えば、月経周期や妊娠、閉経前後などのホルモン変化によって、細胞の形が一時的に変化することがあります。

このようなホルモンの影響による細胞変化も、検査結果で異常と判定される原因の一つとなることがあります。

子宮頸がん検診で異常が指摘された場合でも、その原因はさまざまであり、必ずしも子宮頸がんであるとは限りません。

正確な状態を確認するためには、医師の指示に従って精密検査を受けることが重要です。

子宮頸がん検診で何がわかる?

子宮頸がん検診では、子宮頸部の細胞を採取して顕微鏡で確認することで、細胞の異常や病気の兆候がないかを調べます。

子宮頸がん検診の目的は、子宮頸がんそのものを発見するだけでなく、がんになる前の段階である前がん病変を早期に見つけることです。

検診によって細胞の状態を確認することで、将来的な病気のリスクを把握し、必要に応じて経過観察や精密検査につなげることができます。

子宮頸がん

子宮頸がん検診では、子宮頸部の細胞を調べることで子宮頸がんの有無を確認することができます。

子宮頸がんは、初期の段階では自覚症状がほとんどないことが多いため、検診による早期発見が重要とされています。

検診によってがん細胞が疑われる場合には、精密検査を行い、病気の進行度や状態を詳しく調べます。

早期に発見された場合には、身体への負担を抑えた治療が可能になることもあります。

子宮頸がんの前がん病変(異形成)

子宮頸がん検診では、がんになる前の段階である前がん病変(異形成)を発見できる場合があります。

異形成とは、細胞の形や構造が正常とは異なる状態を指します。

この段階で異常を発見できれば、経過観察や必要な治療を行うことで、子宮頸がんへの進行を防ぐことが期待できます。

子宮頸がん検診は、この前がん病変を早期に発見することを目的とした重要な検査です。

HPV感染による細胞の変化

子宮頸がんの多くは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因とされています。

HPVに感染すると、子宮頸部の細胞に変化が起こることがあります。

子宮頸がん検診では、こうしたHPV感染による細胞の変化を確認できる場合があります。

細胞の変化が見つかった場合には、必要に応じてHPV検査や精密検査を行い、細胞の状態を詳しく調べます。

早期発見による適切な対応

子宮頸がん検診で異常が見つかった場合でも、すぐにがんと診断されるわけではありません。

多くの場合は軽度の細胞変化や前がん病変の段階で発見されます。

この段階で適切な経過観察や精密検査を行うことで、必要に応じた治療につなげることができます。

そのため、子宮頸がん検診は女性の健康を守るうえで重要な役割を果たしています。

子宮頸がん検診はなにをするの?

子宮頸がん検診では、子宮の入り口部分である子宮頸部の細胞を採取して、細胞に異常がないかを調べる検査を行います。

主に「子宮頸部細胞診」という検査を行い、顕微鏡で細胞の状態を確認することで、子宮頸がんや前がん病変の可能性を調べます。

検査は比較的短時間で行うことができ、多くの場合は数分程度で終了します。

ここでは、子宮頸がん検診の主な流れや検査内容についてご説明します。

問診・診察

子宮頸がん検診では、まず問診を行い、体調や月経の状況などを確認します。

医師やスタッフから、以下のような内容について質問されることがあります。

  • 最終月経日
  • 月経周期
  • 妊娠・出産歴
  • 現在の症状
  • これまでの婦人科検診の受診歴

これらの情報は、検査や診察を行ううえで重要な参考となります。

内診による子宮の状態の確認

問診の後には、必要に応じて内診を行い、子宮や腟の状態を確認します。

内診では、子宮の大きさや位置、異常がないかなどを確認します。

この診察によって、子宮や周囲の状態を把握することができ、必要に応じて追加の検査を検討することがあります。

企業や自治体の検診では、超音波検査がないので内診のみで子宮筋腫や卵巣嚢腫が見落とされるケースもあります。可能なら超音波検査も一緒に受ける事を推奨します。

子宮頸部細胞診(細胞採取)

子宮頸がん検診の中心となる検査が、子宮頸部細胞診です。

専用の器具を使用して子宮頸部の細胞を軽くこすり取るように採取します。

採取された細胞は検査機関で顕微鏡によって詳しく調べられ、細胞に異常がないかを確認します。

検査自体は短時間で終わることが多く、通常は数分程度で終了します。

検査結果の確認

採取した細胞は専門の検査機関で分析されるため、結果は後日確認することになります。

医療機関によって異なりますが、一般的には数日〜1〜2週間程度で結果がわかることが多いとされています。

結果によっては、追加検査や精密検査が必要になる場合もあります。

検査結果の説明や今後の対応については、医師から詳しく説明があります。

必要に応じて追加検査を行う場合もある

子宮頸がん検診では、細胞診の結果や診察内容によって、以下のような追加検査を行うことがあります。

  • HPV検査
  • 経腟超音波検査
  • 精密検査(コルポスコピーなど)

これらの検査によって、子宮頸部の状態をより詳しく確認することができます。

子宮頸がん検診の内容や結果の見方

子宮頸がん検診では、子宮頸部から採取した細胞を顕微鏡で確認し、細胞に異常がないかを調べます。

検査結果は細胞の状態によっていくつかの分類に分けられ、それぞれの分類によって今後の対応が異なります。

結果は専門的な用語で表記されることが多いため、検査結果を受け取った際に不安に感じる方も少なくありません。

ここでは、子宮頸がん検診の主な結果分類についてご説明します。

NILM(異常なし)

NILMは「Negative for Intraepithelial Lesion or Malignancy」の略で、細胞に異常が認められない状態を意味します。

子宮頸がんや前がん病変が確認されなかった場合にこの結果となります。

この結果の場合、特別な治療や追加検査が必要になることは通常なく、次回の定期検診を受けることで経過を確認していきます。

ASC-US(軽度の異常)

ASC-USは「Atypical Squamous Cells of Undetermined Significance」の略で、わずかな細胞の変化が認められるものの、その原因がはっきりしない状態を指します。

HPV感染や炎症などによって細胞が一時的に変化している可能性もあります。そのため、追加のHPV検査や再検査を行い、細胞の状態を経過観察する場合があります。

LSIL(軽度異形成)

LSILは「Low-grade Squamous Intraepithelial Lesion」の略で、軽度の細胞異常が見られる状態です。

HPV感染に関連した細胞変化がみられる場合に判定されることがあります。

この段階ではがんではなく、経過観察で自然に改善するケースも少なくありません。

ただし、必要に応じて精密検査を行い、子宮頸部の状態を詳しく確認することがあります。

HSIL(高度異形成)

HSILは「High-grade Squamous Intraepithelial Lesion」の略で、中等度から高度の異形成が疑われる状態を示します。

がんではないものの、前がん病変の可能性が高いため、精密検査が必要になることがあります。

この場合、コルポスコピー検査や組織検査を行い、子宮頸部の状態を詳しく調べます。

検査結果によっては治療が検討される場合もあります。

AGC(腺細胞異常)

AGCは「Atypical Glandular Cells」の略で、子宮頸部の腺細胞に異常が認められる状態を指します。

腺細胞は子宮頸部の内側にある細胞であり、異常が見つかった場合にはさらに詳しい検査が必要になることがあります。

AGCと判定された場合には、子宮頸部だけでなく子宮内膜の状態も含めて精密検査を行うことがあります。

主な精密検査の種類と内容

子宮頸がん検診で「要精密検査」や「再検査」と判定された場合には、子宮頸部の状態をより詳しく確認するために精密検査を行います。

精密検査では、細胞の異常の程度や原因を確認し、経過観察でよいのか、治療が必要なのかを判断します。

ここでは、子宮頸がん検診後に行われる代表的な精密検査についてご説明します。

HPV検査

HPV検査は、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染の有無を調べる検査です。

子宮頸部から採取した細胞を用いて、HPVの遺伝子を検出します。

HPVには多くの種類がありますが、その中でも子宮頸がんの発症に関係する「高リスク型HPV」が存在します。

HPV検査によって高リスク型HPVの感染が確認された場合には、子宮頸部の細胞に変化が起こる可能性があるため、より詳しい検査や経過観察が必要になることがあります。

HPV検査は、子宮頸部細胞診の結果と組み合わせて判断することで、子宮頸がんのリスクをより正確に評価することができます。

コルポスコピー検査

コルポスコピー検査は、子宮頸部を拡大して観察する検査です。

コルポスコープという拡大鏡のような装置を使用し、子宮頸部の表面を詳しく観察します。

検査では、子宮頸部に特殊な薬剤を塗布し、細胞の異常が疑われる部分がないかを確認します。

肉眼では確認しにくい細胞の変化を拡大して観察することで、異常が疑われる部位を特定することができます。

コルポスコピー検査は、子宮頸部の異常を詳しく調べるために行われる代表的な精密検査の一つです。

組織検査(生検)

コルポスコピー検査で異常が疑われる部位が見つかった場合には、その部分の組織を少量採取して調べる組織検査(生検)を行うことがあります。

採取した組織は病理検査によって詳しく分析され、細胞の状態や異常の程度を確認します。

この検査によって、前がん病変の有無や子宮頸がんの可能性などをより正確に判断することができます。

組織検査は子宮頸がんの診断を行ううえで重要な検査であり、必要に応じて医師の判断で実施されます。

精密検査によって治療方針を判断する

これらの精密検査を行うことで、子宮頸部の細胞の状態や異常の程度を詳しく確認することができます。

その結果によって、経過観察でよいのか、治療が必要なのかなど、今後の対応を判断します。

子宮頸がん検診で異常が指摘された場合には、不安を感じることもあるかもしれませんが、医師の指示に従って精密検査を受けることが大切です。

コルポスコピー検査について

コルポスコピー検査は、子宮頸がん検診で異常が疑われた場合に行われる精密検査の一つです。

コルポスコープという拡大鏡のような装置を使用し、子宮頸部の表面を拡大して観察することで、細胞の異常が疑われる部分を詳しく確認します。

この検査によって、子宮頸部に前がん病変や子宮頸がんの可能性があるかどうかを、より正確に判断することができます。

コルポスコピー検査は、産婦人科を標榜していても対応していない医療機関も多くありますので、事前に確認するとよいでしょう。

渋谷文化村通りレディスクリニックは、予約不要で当日検査を行うことができます。

コルポスコピー検査とは

コルポスコピー検査は、子宮頸部を拡大して観察する検査で、肉眼では確認しにくい細胞の変化を詳しく確認することができます。

検査では、コルポスコープという専用の拡大装置を使用し、子宮頸部の状態を観察します。

この検査は、子宮頸がん検診の結果で細胞の異常が疑われた場合に行われることが多く、子宮頸部の状態を詳しく調べるための重要な精密検査の一つです。

検査の流れ

コルポスコピー検査は、通常の婦人科診察と同様の姿勢で行われます。

まず腟鏡を挿入して子宮頸部を確認し、その後コルポスコープを使用して拡大観察を行います。

検査では、子宮頸部に酢酸などの特殊な薬剤を塗布することで、異常な細胞がある部分を確認しやすくします。

薬剤を塗布すると、異常が疑われる部分が白く変化することがあり、その部分を重点的に観察します。

検査自体は比較的短時間で行われることが多く、通常は数分から10分程度で終了します。

組織検査(生検)を行う場合

コルポスコピー検査で異常が疑われる部位が見つかった場合には、その部分の組織を少量採取して詳しく調べる「組織検査(生検)」を行うことがあります。

採取した組織は病理検査によって詳しく分析され、細胞の異常の程度や病変の状態を確認します。

この検査によって、前がん病変の有無や子宮頸がんの可能性などをより正確に判断することができます。

コルポスコピー検査の目的

コルポスコピー検査の目的は、子宮頸がん検診で見つかった細胞の異常がどの程度のものなのかを詳しく確認することです。

検査によって、前がん病変の段階で異常を発見できる場合もあります。

子宮頸がんは、前がん病変の段階で適切な対応を行うことで、がんへの進行を防ぐことができる場合があります。

そのため、検診で異常が指摘された場合には、医師の指示に従って精密検査を受けることが重要です。

コルポスコピー検査の費用など詳しいことを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

コルポスコピー検査で何がわかる?痛み・費用・結果の見方まで徹底解説

子宮頸がんの予防策

子宮頸がんは、原因や発症の仕組みが比較的明らかになっているがんの一つであり、適切な予防や早期発見によってリスクを下げることが期待できます。

子宮頸がんの主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)感染とされており、感染予防や定期的な検診が重要とされています。

ここでは、子宮頸がんを予防するための主な方法についてご説明します。

定期的な子宮頸がん検診

子宮頸がんの予防において最も重要とされているのが、定期的な子宮頸がん検診です。

子宮頸がんは初期段階では自覚症状がほとんどないことが多いため、症状がない場合でも定期的に検診を受けることが大切です。

子宮頸がん検診では、子宮頸部の細胞を採取して異常の有無を確認することで、がんや前がん病変を早期に発見できる可能性があります。

前がん病変の段階で発見できれば、適切な治療や経過観察によって子宮頸がんへの進行を防ぐことが期待できます。

一般的には、20歳以上の女性は定期的に子宮頸がん検診を受けることが推奨されています。

HPVワクチン接種

子宮頸がんの多くは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因とされています。

そのため、HPVワクチンの接種は子宮頸がんの予防方法の一つとされています。

HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPVの感染を防ぐことを目的としたワクチンです。

ワクチン接種によって、HPV感染による細胞の変化や子宮頸がんの発症リスクを下げることが期待されています。

ただし、ワクチンを接種していてもすべてのHPV感染を防げるわけではないため、ワクチン接種後も定期的な検診を受けることが大切です。

性感染症の予防

HPVは主に性行為によって感染するウイルスであるため、性感染症の予防も子宮頸がん予防の一つにつながります。

適切な感染予防を行うことで、HPV感染のリスクを減らすことが期待できます。

性感染症の予防としては、以下のような対策が考えられます。

  • 性感染症に関する正しい知識を持つ
  • コンドームの適切な使用
  • 定期的な婦人科検診

これらの予防策を組み合わせることで、HPV感染のリスクを減らすことにつながります。

複数の予防策を組み合わせることが大切

子宮頸がんの予防では、定期的な検診、HPVワクチン接種、感染予防などを組み合わせて行うことが重要です。

どれか一つだけではなく、複数の対策を行うことで子宮頸がんの発症リスクをより低くすることが期待できます。

女性の健康を守るためにも、定期的な検診を受ける習慣を持つことが大切です。

子宮頸がんと診断された場合の治療の選択肢

子宮頸がんの治療方法は、がんの進行度(ステージ)や病変の広がり、患者様の年齢や健康状態、妊娠希望の有無などによって異なります。

検査結果をもとに、医師が患者様の状態に合わせて適切な治療方法を検討します。

子宮頸がんは早期に発見されるほど治療の選択肢が広がるため、定期的な検診による早期発見が重要とされています。

ここでは、子宮頸がんの主な治療方法についてご説明します。

手術療法

子宮頸がんの治療として一般的に行われる方法の一つが手術療法です。

がんの進行度や広がりに応じて、子宮頸部の一部のみを切除する方法から、子宮を摘出する手術までさまざまな方法があります。

早期の子宮頸がんや前がん病変の場合には、子宮頸部の一部を切除する「子宮頸部円錐切除術」などの治療で対応できる場合があります。

この方法では子宮を残すことができるため、将来の妊娠を希望する場合にも選択されることがあります。

がんが進行している場合には、子宮や周囲の組織を含めて切除する手術が行われることもあります。

放射線治療

放射線治療は、高エネルギーの放射線を使用してがん細胞を破壊する治療方法です。

手術が難しい場合や、手術後に再発のリスクを下げる目的で行われることがあります。

子宮頸がんの放射線治療では、体の外から放射線を照射する「外照射」と、腟内に器具を入れて放射線を照射する「腔内照射」を組み合わせて行うことがあります。

放射線治療は手術を行わない治療方法の一つとして選択されることがあります。

化学療法(抗がん剤治療)

化学療法(抗がん剤治療)は、抗がん剤を使用してがん細胞の増殖を抑える治療方法です。

子宮頸がんでは、放射線治療と組み合わせて行われることもあります。

また、がんが進行している場合や再発した場合などには、抗がん剤による治療が検討されることがあります。

患者様の状態や病気の進行状況に応じて、治療内容が決定されます。

早期発見で治療の選択肢が広がる

子宮頸がんは、前がん病変や早期の段階で発見された場合、比較的負担の少ない治療で対応できる可能性があります。

早期に発見できれば、子宮を温存できる治療が選択できる場合もあります。

そのため、症状がない場合でも定期的に子宮頸がん検診を受けることが、女性の健康を守るうえで重要とされています。

定期的に子宮頸がん検診を受けましょう

子宮頸がんは、定期的な検診によって早期に発見できる可能性がある病気です。

症状がない場合でも、定期的に検診を受けることで健康管理につながります。

また、検診で異常が見つかった場合でも、必ずしもがんであるとは限りません。

医師の指示に従って適切な検査を受けることで、早期の対応が可能になります。

女性の健康を守るためにも、定期的な子宮頸がん検診を受けることをおすすめします。

当院では子宮頸がん検診で以上が疑われた際に受診が必要なコルポスコピー検査を行っておりますので、子宮頸がんについてお悩みがある方はご相談くださいませ。