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カンジタ(カンジダ)とは

カンジダ(一般的に「カンジタ」と検索されることもあります)は、カンジダという真菌(カビ)の一種によって起こる感染症で、正式には「外陰腟カンジダ症」と呼ばれます。

カンジダはもともと皮膚や腟内に存在する常在菌ですが、体のバランスが崩れることで異常に増殖し、症状が現れることがあります。そのため、必ずしも性行為によって感染するものではなく、体調や環境の変化によって発症することがあるのが特徴です。

女性に多くみられる疾患で、かゆみやおりものの変化などの症状が現れることがあります。

カンジダの症状

カンジダ(外陰腟カンジダ症)では、外陰部や腟周囲にさまざまな症状が現れます。症状の出方には個人差がありますが、かゆみやおりものの変化など、日常生活に影響する不快な症状がみられることが特徴です。

ここでは代表的な症状について詳しくご説明します。

強いかゆみ(外陰部のかゆみ)

カンジダで最も多くみられる症状が、外陰部の強いかゆみです。

かゆみは軽い違和感程度から、我慢できないほど強いものまでさまざまで、

  • 夜間にかゆみが強くなる
  • 下着やナプキンの刺激で悪化する
  • 掻いてしまい症状が悪化する

といったケースもあります。日常生活や睡眠に影響を及ぼすことも少なくありません。

おりものの変化(特徴的な白いおりもの)

カンジダでは、おりものの状態に変化がみられることがあります。

主な特徴は以下の通りです。

  • 白くポロポロしたおりもの
  • ヨーグルト状・カッテージチーズ状
  • おりものの量の増加

通常のおりものと比べて粘度や見た目が異なるため、「いつもと違う」と感じることが多い症状です。

外陰部の炎症(赤み・腫れ・ヒリヒリ感)

カンジダでは、外陰部に炎症症状が現れることがあります。

具体的には、

  • 赤み(発赤)
  • 腫れ(腫脹)
  • ヒリヒリとした痛みや刺激感

などがみられます。炎症が強い場合には、下着が触れるだけでも不快感を感じることがあります。

排尿時・性交時の違和感や痛み

外陰部や腟内に炎症がある場合、排尿時や性交時に痛みや違和感を感じることがあります。

  • 排尿時にしみる感じがする
  • 性交時に痛みを感じる
  • 軽い刺激でも違和感がある

といった症状がみられることがあります。

また、症状が軽い場合でも、他の感染症と区別が必要なことがあります。

カンジダ症になる原因やなりやすい人の特徴

カンジダはもともと体内に存在する常在菌の一つであり、通常は問題を起こしません。しかし、免疫力の低下や腟内環境の変化によってバランスが崩れると、異常に増殖して症状が現れることがあります。

ここでは、カンジダ症の主な原因や、なりやすい状態についてご説明します。

免疫力の低下

カンジダの発症に大きく関係するのが、免疫力の低下です。

以下のような状態では、体の抵抗力が弱まり、カンジダが増殖しやすくなります。

  • 疲労がたまっている
  • ストレスが強い
  • 睡眠不足
  • 体調不良

日常生活の中で体調が崩れたタイミングで、急に症状が出るケースも少なくありません。

抗生物質の使用

抗生物質を服用すると、腟内に存在する善玉菌(乳酸菌など)が減少し、菌のバランスが崩れることがあります。

その結果、カンジダが増殖しやすい環境となり、症状が現れることがあります。風邪や感染症の治療後にカンジダを発症するケースもみられます。

ホルモンバランスの変化

女性ホルモンの変化も、カンジダ発症の一因となります。

特に以下のタイミングでは、腟内環境が変化しやすくなります。

  • 生理前後
  • 妊娠中
  • 更年期

ホルモンの変動により腟内の状態が変わることで、カンジダが増殖しやすくなることがあります。

蒸れやすい環境

カンジダは湿度の高い環境で増殖しやすいため、外陰部の蒸れも発症の原因となります。

例えば、

  • タイトな下着や衣類の着用
  • 長時間のナプキン・おりものシートの使用
  • 通気性の悪い素材の下着

などが挙げられます。特に長時間同じ状態が続くと、菌が繁殖しやすくなります。

カンジダになりやすい人の特徴

以下のような方は、カンジダを繰り返しやすい傾向があります。

  • 疲労やストレスが多い方
  • 抗生物質を使用する機会が多い方
  • ホルモン変化の影響を受けやすい方
  • 蒸れやすい環境にある方

カンジダは一度治っても再発することがあるため、原因となる生活習慣や体調の変化を見直すことも大切です。

カンジダ症の診断方法と検査内容

カンジダ症の診断は、症状の確認と検査によって行われます。

問診・視診

かゆみやおりものの状態、外陰部の炎症などを確認します。

おりもの検査(培養検査など)

腟分泌物を採取し、

  • カンジダ
  • 細菌
  • トリコモナス

などの有無を調べます。

症状がある場合には、保険診療で検査が行われることがあります。検査結果は数日後に確認できることが一般的です。

当院でのカンジダ治療

当院では、カンジダ(外陰腟カンジダ症)に対して、症状・再発状況・患者様の状態を確認したうえで、必要な検査と治療を組み合わせて行います。

まずは外陰部の状態やおりものを確認し、必要に応じて検査を行い、カンジダと診断した場合に治療を開始します。(カンジダは自己判断が難しいため、まず診断が重要です)

腟内治療(腟錠・腟坐薬)

当院では、カンジダ治療の基本として腟内に直接作用する薬剤(腟錠)による治療を行います。

腟内に薬剤を使用することで、原因となるカンジダ菌の増殖を抑え、症状の改善を図ります。

  • 数日〜1週間程度で症状の改善がみられることが多い
  • 症状の程度に応じて治療日数を調整

症状の出方や再発歴に応じて、適切な治療内容をご提案します。

外用薬(塗り薬)の併用

外陰部のかゆみや赤みが強い場合には、外用薬(塗り薬)を併用します。

外陰部の炎症を抑えることで、

  • かゆみの軽減
  • ヒリヒリ感の改善

につながり、日常生活の負担を軽減します。腟内治療とあわせて行うことで、より早い症状改善を目指します。

内服薬による治療(必要に応じて)

症状が強い場合や再発を繰り返している場合には、内服薬を併用することがあります。

当院では、

  • 再発を繰り返している方
  • 症状が広がっている方

など、状態に応じて内服治療も検討し、無理のない治療計画をご案内します。

再発を繰り返す方への対応

カンジダは再発しやすい疾患のため、当院では再発状況に応じた対応も行っています。

  • 再発頻度の確認
  • 生活習慣や体調の影響の確認
  • 必要に応じた継続的な治療提案

単にその場の症状を抑えるだけでなく、再発しにくい状態を目指した診療を行っています。

内服の再発抑制療法

年間4回以上再発を繰り返す場合は「再発性外陰・腟カンジダ症(RVVC)」とされており、渋谷文化村通りレディスクリニックでは導入として1週目に3回の内服を行い、その後は維持として1週に1回の内服を最大6か月続ける”再発抑制療法”を提供しています。

※この再発予防法は、米国CDCやIDSAのガイドラインにも記載されているものの、日本では保険適用にはなっていないため、全額自己負担(自費診療)となります。

料金設定

区分内容回数料金
導入療法 導入セット初めの1週目3回分3回分3,700円
維持療法1ヶ月分週1回、4回分4,000円
3ヶ月分週1回、12回分11,000円
6ヶ月分週1回、24回分18,000円
導入+維持導入セット+6ヶ月分27回分20,000円

※診察料、薬剤料などすべて含まれた金額です。

【参考】
米国疾病予防管理センター(CDC)(https://www.cdc.gov/std/treatment-guidelines/candidiasis.htm/)
米国感染症学会(IDSA)(https://www.idsociety.org/practice-guideline/candidiasis/)

当院の診療体制について

当院は女性専門の婦人科クリニックで、女医も在籍し、土日祝も診療を行っています。

  • デリケートな症状でも相談しやすい環境
  • 予約優先でスムーズな受診
  • 渋谷駅からアクセスしやすい立地

となっており、気になる症状がある場合も受診しやすい体制を整えています。

カンジダ培養検査の費用

当院では、カンジダの培養検査を行っています。症状がある場合には基本的には保険適用になりますので保険証をお持ちください。

(症状やご希望に応じてその他性感染症検査も行っています。)

検査料金一覧

  • カンジダ培養検査 【保険適用】約1,900円 / 【自費診療】4,500円

(その他性感染症検査のご紹介※一部)
下記はすべて自費診療の金額です。

  • クラミジア検査(腟) 4,500円
  • クラミジア検査(咽頭) 4,500円
  • STD検査(セット) 13,100円(クラミジア・淋菌・HIV・梅毒)

費用について

  • 上記とは別に診察料や薬剤料などがかかります
  • 症状がある場合は、保険適用となる場合がありますので保険証をご持参ください

検査内容の選び方

症状やご不安に応じて、必要な検査をご案内いたします。どの検査を受けるべきか分からない場合も、お気軽にご相談ください。

カンジダの予防・再発防止方法

カンジダは常在菌による感染症であるため、完全に防ぐことは難しいものの、腟内環境や体調を整えることで発症や再発のリスクを抑えることが期待できます。日常生活の中でのちょっとした工夫が、予防につながることもあります。

ここでは、カンジダの予防および再発防止のポイントについてご説明します。

通気性の良い下着・衣類を選ぶ

カンジダは湿度の高い環境で増殖しやすいため、外陰部を蒸れにくい状態に保つことが重要です。

締め付けの強い下着や通気性の悪い素材は蒸れの原因となるため、コットン素材などの通気性の良い下着を選ぶことが推奨されます。また、長時間同じ衣類を着用し続けることも蒸れにつながるため、適度に着替えることも大切です。

長時間の蒸れを避ける生活習慣

ナプキンやおりものシートの長時間使用は、外陰部の湿度を高める原因となります。必要に応じてこまめに交換することで、蒸れを防ぐことができます。

また、運動後や入浴後など、湿った状態が続かないようにすることも重要です。外陰部を清潔かつ乾燥した状態に保つことが、カンジダの増殖を抑えるポイントになります。

体調管理と免疫力の維持

カンジダの発症には、免疫力の低下が関係していることがあります。そのため、日頃から体調を整えることが予防につながります。

十分な睡眠やバランスの良い食事を心がけ、過度なストレスをためないことが重要です。疲労が蓄積しているときや体調がすぐれないときは、無理をせず休息をとることも大切です。

抗生物質使用後の体調変化に注意する

抗生物質を使用すると、腟内の細菌バランスが崩れ、カンジダが増殖しやすくなることがあります。

そのため、抗生物質を服用した後に

  • かゆみ
  • おりものの変化

などの症状が出た場合には、早めに医療機関へ相談することが大切です。

家庭でできるカンジダ症のケアと生活改善のポイント

カンジダ症は、日常生活の中でのケアや習慣の見直しによって、症状の悪化を防いだり再発リスクを抑えたりすることが期待できます。無理のない範囲で取り入れられる対策を継続することが大切です。

外陰部を清潔に保つ(ただし洗いすぎに注意)

外陰部は清潔に保つことが大切ですが、過度な洗浄はかえって刺激となり、腟内環境を乱す原因になることがあります。

デリケートゾーンはやさしく洗い、洗浄力の強すぎる石けんの使用やゴシゴシこする洗い方は避けることが望ましいです。適度な清潔を保つことがポイントです。

衣類・下着の工夫で蒸れを防ぐ

カンジダは湿度の高い環境で増殖しやすいため、蒸れを防ぐことが重要です。

締め付けの強い衣類や通気性の悪い素材は避け、コットンなどの通気性の良い下着を選ぶことで、外陰部を快適な状態に保ちやすくなります。長時間同じ下着を着用し続けないことも意識するとよいでしょう。

生活習慣の見直しで体調を整える

カンジダの発症や再発には、体調や免疫力が大きく関係しています。そのため、日々の生活習慣を整えることが重要です。

睡眠をしっかりとる

十分な睡眠は免疫力の維持に関わるため、規則正しい生活リズムを意識することが大切です。

バランスの良い食事

栄養バランスの整った食事を心がけることで、体調を安定させることにつながります。

ストレスをためない

ストレスは免疫力低下の一因となるため、適度にリフレッシュする時間を持つことも重要です。